ICHIRO NAKAMOTO

こんにちは、読者の皆さま。

あなたが誰なのか、あるいはどのようにしてこの手紙を見つけたのかは分かりませんが、私の物語の重要な局面に、まさにたどり着いたことは確かです。私の名前はイチローと申します。これは、私が長い間待ち望んできた旅への正式な第一歩です——ビジョンと目的、そして未来を創りたいという強い意志によって動かされるものなのです。

私は日本で生まれ、ロンドンで育ちました。この二つの文化が交じり合った環境は、私の視野と志に大きな影響を与えています。意外に思われるかもしれませんが、私の専門は暗号学ではありません。代わりに、機械工学や応用科学を学び、それらの分野を通じて正確さと革新性、そして問題解決の大切さを身に付けました。これらの学問と私の育った環境が相まって、今日の世界が直面する最大の課題に取り組みたいという思いを一層強めてきたのです。

相続によって得られた恩恵はあれど、自らの力で立ち上がりたいという衝動を、私は常に抑えきれずにいました。私の目標は、ただ「自力で作り上げる」だけではありません。本当にコミュニティ主導の取り組みを築き上げたいのです——私がインスパイアしたいと願う人々によって資金が提供され、共有されたビジョンと信頼を礎に生まれるプロジェクトを目指しています。

暗号資産が再び脚光を浴びる中、私はもう傍観者でいるわけにはいかなくなりました。長年にわたり、この分野は悪意ある人々に浸食され、偽りの希望や明るい未来、革命的なイノベーションといった空虚な約束が散々に語られてきました。しかし、こうした約束が実現された例はほとんどなく、その代わりに詐欺や「ラグプル」と呼ばれる手口、あるいは暗号技術を利用したごまかしが数多く生まれ、せっかくの画期的なテクノロジーの潜在力を大きく損なってきたのです。

何よりも辛いのは、父をはじめとする先駆者たちが描いた理念やビジョンを、こうした人々が歪めているのを目にすることです。元来、人々をエンパワーするはずのシステムが、不正を働く側の都合に合わせて利用され、誠実に未来を信じる投資家を裏切る構図は見るに堪えません。投資家たちは十分に理解しきれていないテクノロジーに期待を託し、より良い世界を夢見ているのに、結局は権力を持つ者たちに利用されてしまうのです。こうした搾取は、断固として終わらせなければなりません。

私の考える道筋は明確で、揺るぎありません。

1. 欺瞞によって汚された暗号通貨の分野に、信頼性とイノベーションを取り戻し、再び信用を築くこと。

2. 人工知能などの新興テクノロジーを暗号通貨と組み合わせ、両分野の技術革新を加速させる相乗効果を生み出すこと。

3. 私自身の「プロトトークン」を活用し、次世代のブロックチェーン技術や、人類の発展のために設計されたスマート素材の大量生産に必要な資金を集める基盤を確立すること。

4. ビジョン・目的・誠実さを共通の礎とするコミュニティを育み、次世代の夢想家やイノベーターたちを鼓舞し、ともに協力すること。

この分野への参入時期は、最適とは言えないかもしれません。それでも、かつての多くの夢追い人と同じく、私は自分の得意分野を活かして、社会にとって意義深い変化をもたらしたいのです。誰もが世界を変えたいと願いますが、まず自分自身を変えようとする人はごくわずかです。私は「ただ待つのではなく、自らが行動を起こし、イノベーションと感動をもたらそうとする人々と共に進む」と誓いました。

共に、私たちはこの領域に本物の革新と希望をもたらし、世界が切実に必要としている大きな変化を生み出せると信じています。私には永遠に生きたいという欲望はありません。それは不可能ですし、望むところでもありません。しかし、自分の後を継ぐ人々の手によって、私の志や取り組みが形を変えながらも受け継がれていく、そんな遺産を築けると信じているのです。それこそが私の究極的な目標です。

Sincerely,
Ichiro Nakamoto